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2010年7月のアーカイブ

アトピーを治す世界の名医3人について!

世界には、ステロイドなしでアトピーをほぼ100%近く治せるという医師が3人います。

7月のマンスリートークではその人たちの治療について紹介したいと思います。

3人の名前はジョナサンライト(米国)、ステファン・デービース(英国)、ビクトリア・ウィット(豪州)といいます。

まずは、アメリカのジョナサンライトのコメントを紹介します。「私が栄養療法の臨床を始めてから17年になりますが、その間に治療したアトピー患者で改善しなかった人は3人しかいません。アトピーを治せなかったのは自分自身でも大変意外な結果でしたから、この3人の名前は今でもはっきり覚えています。」

次はイギリスのステファン・デービースのコメントです。「私のクリニックを訪れるアトピー患者の大部分は、症状が100%治まり、完治します。わたしにとっての問題はアトピーを治せるか治せないかではなく、どれだけ早く治せるかということなのです。」

最後はオーストラリアのビクトリア・ウィットのコメントです。「患者が治療に協力してくれる限り、アトピーは3ヶ月以内に治ります。どんなに症状が重い場合でも、それ以上の時間はまずかかりません。」

この3人のコメントを聞いて、皆さんはいかが思われますか?日本の民間療法の広告にはよく同じような誇大広告が出てきますが、この3人は決してはったりを言っているのではありません。それでは3人はいったいどんな治療法を行っているのでしょうか?

まず彼らは最初に次の4点をチェックします。

① 何がアレルゲン(アトピーを起こす原因物質)になっているのか?

② たんぱく質がうまく消化されているか?

③ 腸の壁が漏れやすくなっていないか?

④ 白血球が過敏に反応しやすくなっていないか?

①の検査として彼らはELISA試験という血液検査を行います。これは血液を採取するだけで、100種類前後の食品への反応を調べる検査です。しかも日本の検査のような即時型のIgEだけでなく、遅延型のIgGも調べられるため、意外なものがアレルゲンになっていて本人がびっくりすることがあります。この検査で陽性に出たものを除去するだけで、ある一定の効果が現れます。

②の検査としては胃液や消化酵素の分泌量を調べます。ジョナサンライトの経験ではアトピーや喘息のかなりに方に胃液の不足がみられました。彼はこのような方にビタミンB12を与えて非常に効果をあげています。

③の腸漏れについてですが、腸漏れがあって栄養素が吸収されていないサインとしては表1にある17項目があります。

また腸の壁が漏れやすくなった結果としてなる病気は表2にある9疾患が代表的なものです。それでは、腸内細菌のバランスをよくし、腸の壁を漏れにくい目の細かいネットにし、腸を健康にするにはどうすればよいでしょうか?

彼らは乳酸菌の摂取を第1に薦めています。しかし日本には乳酸菌よりも、もっと効の早い乳酸菌生産物質というものがあります。

当院のアトピー完治法の中に出てくる乳酸菌生産物ビオネetc)とは、乳酸菌が腸の中に入ってから時間をかけてゆっくりと生産してくれる物質のことですから、乳酸菌そのものを取るよりも、この乳酸菌生産物質というものを摂取したほうが即効性があることは、皆さんも簡単に想像できると思います。また、食物繊維やオリゴ糖も腸内細菌の食料になりますが、特に注目されているのがフラクトオリゴ糖です。フラクトオリゴ糖は、ビフィズス菌とアシドフィルス菌の食料になるだけで、悪い菌には食べられないので、よい腸内細菌を増やしながら、悪い菌を飢え死にさせることが期待できます。

最後は④の白血球についてです。白血球はもともとからだを守るために戦ってくれる兵隊細胞なのですが、アレルギー患者の場合には、逆に自分の細胞が自分の白血球に痛めつけられています。この原因にも実は栄養素がかかわっているのです。アトピーやアレルギーを起こす脂肪酸としてはリノール酸が有名です。反対にガンマ・リノレン酸(月見草油に多い)、アルファ・リノレン酸(アマニ油に多い)、EPA,DHAなどはアレルギー反応を抑える効果があります。

ジョナサンライトやステファン・デービースの研究所では、驚くことに血液中にどのタイプの脂肪酸がどのくらい含まれているかまで測定できてしまうのです。その結果によって月見草油やアマニ油、EPAを処方したりするのです。

ここで日本にいる皆さんにも実行できそうなポイントをまとめてみます。

① 動物性の食品は控えめにする。

② なるべく加工食品を避け、自然なままの食品を自分で調理する。

③ 食物繊維の豊富な野菜、果物、精製していない穀類を積極的に食べる。

④ できれば胃液の状態を調べてもらい、必要なら消化補助剤をとる。

⑤ よく噛んで、ゆっくり食事をする。

⑥ ビフィズス菌やアシドフィルス菌を摂取する。

⑦ 乳酸菌製剤(出来れば乳酸菌生産物質がよい)をとる。

フラクトオリゴ糖のサプリメントをとる。

⑨ 高リノール酸の植物油をなるべくとらず、代わりにアマニ油を使う。

⑩ EPAのサプリメントをとる。

栄養療法のクリニックでは、胃液の分泌状況、腸の粘膜の状態、血中脂肪酸値について、すべての患者で調べています。胃液の分泌が不足したり、腸が不健康だったりすると、さまざまな疾患をまねくことが分かっています。具合が悪いけれど、はっきりした原因がわからない方は18項目の自己診断チェック表をお試し下さい。イエスの回答が多いなら、隠された食物アレルギーを疑って下さい。食物アレルギーは食べてすぐに湿疹が出るような即時型の反応(IgEによる反応)なら、検査をしなくてもある程度想像がついてしまいます。しかし、アレルゲンを食べてから、2~3日あとになって症状の現れる遅延型反応(IgGによる反応)では、何がそれを起こしているのか自分では全く想像が出来ません。この反応を覆面型アレルギーと呼んでいますが、栄養療法の医師たちはこの覆面型アレルギーの検査もすべての患者で行います。当院のアトピー完治法の後半に、この検査が今年になってアメリカの検査機関に依頼できるようになったと書きましたが、アトピーを治す世界の名医の治療法を学ぶと、この遅延型反応(IgGによる反応)を調べることは、何をさておいてもまず第1にしなければならない検査であるということが、皆さんにも理解できると思います。最後に当院がアメリカの検査機関に依頼できるようになるきっかけとなった貴重なアドバイスを下さった水上治先生のコメント北原健氏のコメントを紹介して今月のマンスリートークを終わりにします。来月は、この続きとしてジョナサンライトのサプリメントを使う治療法を紹介いたします。すぐにでも実践出来る内容ですからご期待下さい。

文責 谷口 雄一

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