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アトピーと自律神経について!

最近、順天堂大学の小林弘幸教授が「なぜ、これは健康にいいのか?」という本を出版され、その中で「副交感神経人生の質決める。」と述べられています。
小林教授は日本テレビで毎週土曜日に放送されている「世界一受けたい授業」にも出演されましたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか?
実は、アトピー性皮膚炎の回復にも自律神経の1つである副交感神経の機能が非常に重要なのです。
アトピー性皮膚炎の人で、夜なかなか寝つけなかったり、睡眠が浅い人は多いと思います。痒くて眠れない場合も多々ありますが、たとえ痒くなかったとしても「神経が高ぶって目が冴えてしまって眠れない。」という方もかなりいます。
これは、自律神経のバランスを崩してしまっているためと考えられます。
また、肩や腰がこっていたり首が痛かったりする人も多いのではないでしょうか?
実際、「寝つけない。」などの悩みを訴える人の身体をみてみると、背骨や首や頭部にズレや歪みがあるケースがほとんどで、この部分にズレや歪みがあると自律神経はバランスを崩しがちになります。
アトピーの人は痒み、痛み、発疹などの症状によるストレスを常に抱えているせいで緊張状態にあり、交感神経が過剰に働きすぎることが多いのです。この時、交感神経から放出される神経伝達物質であるアドレナリンが血管を収縮させる働きをするので、抹消の血管が縮まりやすい傾向にあります。それを抑えるには、低下している副交感神経を活発に働かせ、交感神経とのバランスをとる必要があるのです。
副交感神経は、お風呂に入ったり、リラックスすると活発になります。
副交感神経と交感神経とのバランスがとれてくると、血管が拡張して末梢血管の血流がよくなるので皮膚の代謝も良くなり、炎症を鎮める働きをするリンパ球の数も増加します。
当院で実施しているプハン (リンク有り)は背骨から首にかけての歪みを整えることが出来るため寝つきが良くなってきます。
そして深い睡眠がとれるため、朝もすっきり起きられるようになります。これは、自律神経のバランスが整ったサインですが、質の良い睡眠をとることは皮膚にとって何より重要なのです。また、新潟大の安保先生や福田稔先生が行っている刺絡療法 (リンク有り)も、副交感神経の機能を高めて病気を治すという方法なので、やってみる価値はあると思います。
小林教授は著書の中で、「自律神経のバランスを意識的に整えることで、あなたのすべてが変わります。それもすべてよい方向に変わります。」と述べられています。また、自律神経をコントロールするポイントは、「ゆっくりを意識し、ゆっくり呼吸し、ゆっくり動き、ゆっくり生きる。」と述べられています。年末、年始とあわただしい生活をおくっている方が多いと思いますが、自分の人生の質を高めるために、2012年はこの「ゆっくり!」という言葉を噛みしめながら日常生活をおくりましょうという内容を、本年最初のマンスリートークでお伝えしたいと思います。

文責 谷口雄一

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