ガン治療から始まったタヒボ茶研究

 1989年日本癌学会において、京都大学薬学部の上田伸一助教授(故人)らがタヒボ茶に抗ガン作用があることを発表して以来、タヒボ茶の薬効は日本のみならず、世界中の医学者、研究者に注目されるようになった。

 タヒボ茶研究に先鞭を付けたことで知られるのは、ブラジル、サンパウロ大学の植物学者、ウォールター・ラダメス・アコーシ名誉教授だが、その研究成果を受けて、タヒボの抗ガン作用の研究を深めたのが、上田教授である。同助教授は、世界中で社会問題とカっている猛毒物質のダイオキシンの化学構造を決定したことで世界的に有名な研究者でもある。
上田助教授はタヒボから制ガン作用のあるナフトキノン系の化合物を単離し、これNFD(ナフト・フラン・デイオン)と名付け、このNFDを「抗ガン剤」として日本とアメリカの二国に特許を出願した。その結果、日本では1997年に「発ガンプロモーション阻害剤」として特許を取得し、アメリカでは「抗ガン剤(悪性腫瘍を処置する方法)/ガンの予防と治療」として特許を取得したのである。健康茶含有の成分が医薬製剤特許の有効成分として認められた例は世界でも前例がないだけに、
今回の特許取得は健康食品業界だけでなく、食品業界全体においても快挙といえる。上田助教授は、タヒボ茶には人体を傷つけたりダメージを与えたりせずに、ガン細胞だけを選別して攻撃し、死滅させるという優れた制ガン作用があり、同時に副作用がまったくないことを明らかにしている。さらに、タヒボ茶は制ガン作用だけでなくさまざまな薬効が認められており、最近注目されているのが、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー性疾患に対する作用である。